燃やせ エンタメ魂

パーフェクトヒューマンを演じ続ける男のブログ

エンタメ魂 1

ミリオンゴッドの神々が凱旋を果たす遥か昔。

これは、神が初めて人々の前に降臨した2002年に、時を同じくして大学生活をスタートさせた男のスロ歴史。

後にその男はスロットのみで3000万円もの大金を稼ぎ出すが、この時はまだスロットには出会っておらず、GLAYやL'Arc~en~Cielが巻き起こした空前のバンドブームの波に乗ってストリートライブに明け暮れる、ごく普通の大学生であった。

ただ一つ、奏でる楽器がギターやベースでなく「お琴」なのを除いては。

 

お琴は日本の伝統楽器として知られ、1300年前の奈良時代から脈々と紡がれてきたその音は、今では中学校の義務教育の中に取り入れられる楽器となったものの衰退の一途を辿り、実際その音色を耳にするのはお正月か、あるいは桜の季節くらいのものであろう。

長さ180cm、重さ7キロ、材質「桐」。

正真正銘本物の木であるが故に、折りたたむことも出来ず、肩に担いで持ち運びそのまま電車にも乗る18歳の彼の名前は「菊池伸城」。

芸名のような名前ではあるが本名であり、きくちのぶしろと読む。

 

彼が琴を始めたのは16歳から17歳になる春休み。まだ肌寒い3月に差し掛かったばかりのある日。
当時絶大なる人気を誇った鈴木亜美安倍なつみを足して2で割ったような学年のマドンナに誘われたことが運命を変えた。
「ねぇ、どうせ暇ならお琴やってみない?」
箏曲部というお琴のクラブ活動に在籍していたマドンナは、男子部員の勧誘に一役買ってでたのだ。

「え?こと?なにそれ、やだよ」
と女子ウザイし的な切り返しとは裏腹に、心の中では(なんだよ、さては俺に気があるな?!)的な中二病を発揮した菊池だが、もうすぐ高二になろうという彼の心をくすぐるかのように「いいから騙されたと思ってさ、ね!」と言い放ち、腕を強引に引きながら箏曲部が活動する和室へと誘うマドンナ。
20名ほどの女子が取り囲む1台の琴の前に(本当は一面という) 正座させられ、言われるがまま象牙で出来た「爪」をはめたその手が初めて奏でた弦は【七】、音はドイツ音名で「G」いわゆる「ソ」の音だった。そして彼はおよそ一年後、文部科学大臣奨励賞というタイトルを手に琴のプロとなるのだが…

スロットと全く関係の無い高校の部活の話がなぜ出てきたのか。
一見無関係の伝統音楽とスロットが、この時から20年ほどの時を経て、新たな可能性の追求として融合する日を迎えることとなることとなる。しかしそれは、また別のお話として紡ぐとしよう。

第2話へ続く↓↓↓

https://www.entamedamashii.com/entry/2018/10/15/071001