燃やせ エンタメ魂

パーフェクトヒューマンを演じ続ける男のブログ

エンタメ魂3

14歳。
思春期真っ只中。
頭の中は女の子のことばかり。
よくぞ飛びかかることなく、今日まで無事にたどり着きました。ナイス俺。
菊池は常々そう思う。

そんな彼は思春期の溢れる思いを、普通の人とは違った形で昇華させる方法を選んだ。


それが【マジック】である。


中でも人体切断や空中浮遊ではなく、最も直接的に、より多くの女の子…いや、お客様と触れ合えるクロースアップマジック、いわゆるテーブルマジックを選んだ。

というより、これに関して言えば彼は選ばれていた。


なぜなら、カードマジックのそのほとんどが観れば出来、現象を想像出来れば演じてみせることが出来た。この20年間1度も練習をしたことはないと言いきれるほどに、クロースアップマジックには愛されていたのである。

そして環境が良かった。いつ新しいネタを披露しても見てくれる友達が沢山いて勉強になった。いつしか学校の先生も夢中になり、時に授業そっちのけで「新作やりまーす」の一声でクラスみんなで見てくれることもあった。

そのマジックを仕事として行えるレベルにするべく菊池は大学で心理学を履修し、独自に研究も重ねて全ての人にそれぞれの絶妙な心地よい距離感があることを学んでいく。

彼は本当に【遊びにまじめ】である。

むしろその後、心理学「以外の授業」を全てサボり、琴にマジックにスロットにと明け暮れていくことになるわけだが、この心理学を学んでいた多感な時期だからこそ感じてしまった「もやっとした気持ち」。

 

それは、大人達に見え隠れした「ビジネス目線」というものであろう。売れそうな商品と見るや群がる大人達。今でこそ、それが普通だと考えられるようになった彼も、当時はまだ純粋に音楽を楽しむだけの18歳。

やりたい音楽より売れそうな音楽を提案され、マネジメントされていきそうになるのを拒んだ。
メンバーとの話し合いの末、100万円以上かけてレコーディングして貰ったCDがリリースされることはなかった。

思い返せばとても失礼なことをしたと反省する日もあるが、それを良しとしてくれた制作会社、プロデューサーは確かに、彼らに「無限の可能性」を感じたのかもしれない。

それほどまでに、いま聞き返してもその盤面に刻まれた「18歳の奏でる青春」は躍動し、輝いている。

第4話へ続く↓↓↓

https://www.entamedamashii.com/entry/2018/10/17/133553