燃やせ エンタメ魂

パーフェクトヒューマンを演じ続ける男のブログ

エンタメ魂14

2004年と言えば「シンドバットアドベンチャー榎本加奈子でどうですか」や「主役は銭形」が発売された年で、花火百景からスロットを覚えた菊池にはこの3連図柄がとてつもなく親しみやすく打ちたくて仕方ない機種だったわけだが、それに加え2003年秋に登場し、後に累計販売台数62万台に到達する「北斗の拳」が全国のホールを大当たりの炎に包み込み、デビュー当初はその影に隠れていた「吉宗」も人気が高騰し、「キィイイイン!」が聞きたいが為に打ち続けるユーザーも増加。

2003年に「サラリーマン金太郎」「ミリオンゴッド」などの過剰な爆裂AT機の検定が取消となり、射幸性を抑えた4.5号機時代とは言え、それでも2万枚や10万負けなどざらにあった。

 

そしてこの時代を生きた世代には多種多様な「生き様」が存在した。

 

1/2で6や、全台5.6のイベントに徹夜で並ぶ者。

天井上等でお構い無しにサンドにお金をブッコミ続ける者。

天井狙いだけで待ち続ける者。

 

柳川から勝ち方を日々学び、町田から目押しを教わり、いざ本格的にノリ打ちがスタートした後は3人で毎月200万円近い勝ちを積み上げていくわけだが、この時の菊池にはノリ打ちをしようにも先立つものがない。

ストリートライブで稼いだお金でスロットを勉強しながら、軽くノリ打ちをして繋いでいた。

 

菊池は、今でも17年以上に渡ってお世話になっている「お箏の店山川」のオーナー山川に

「スロットで稼ぎたいから先立つものが必要なので、バイトでまとめて使って欲しい」

とお願いした。

お箏に触れたことがあると、おらい会や発表会での楽器の搬入や舞台セッティングのアルバイトに呼ばれることがある。日当で15,000円から20,000円ほど貰え、学生にはとても有難いアルバイトなのだ。

そして実は山川も生粋のスロッター。菊池がスロットに目覚めたとなればこんなに嬉しいことはなかったのだろう。

「おう、いいぞ!!」

と二つ返事でその週の週末にはアルバイトへ駆り出してくれた。

普段は茅ヶ崎が多く、「遠い場所へいくアルバイト」というイメージがあったがこの日は都内のホテル。朝早く山川の車にピックアップして貰い、まずは家元の所へ楽器を取りに行く。

 

が、この日積み込んだ楽器はわずか2面のお琴のみ。

そして昼には仕事が終わり、山川から「じゃあ3回分のギャラ先払いな」と封筒を渡された。

 

明らかに「人手の必要のない仕事」だった。

そして驚くことに封筒には10万円も入っており、「え…」と言葉に詰まる菊池に山川は笑いながら言った。

「これを増やしていつか焼肉おごってくれよな」

と。

山川は実に男気に溢れた性格で、年齢はこの当時で30代半ば。とても大柄な男で背丈も180cmを超え、焼肉では特上カルビしか食べない。

これは稼がねば…と心に決めて

「かずさん(山川の呼び名)…ありがとうございます!!!」

と菊池は叫び気味に答えた。

そして菊池はこの10万円を、本当に僅か1年で500万円にしてみせる。

第15話へ続く↓↓↓

https://www.entamedamashii.com/entry/2018/10/28/202801