燃やせ エンタメ魂

パーフェクトヒューマンを演じ続ける男のブログ

エンタメ魂19

「明日は早いけど5時に集まろう」

柳川がそう提案したことに一瞬驚いた菊池だったが、町田も井岡も当然だなといった顔で同意し菊池も間髪入れずに「わかった!」と返事した。

この夜のミーティングが終わったのは日を跨いだ頃だったが、珍しく柳川は少し遠回りをし菊池の家の近くを経由して2人は帰った。

 

「菊池くんをノリ打ちのチームに加えてからさ、不思議と平和な日々だったから特に話してこなかったけどさ」

 

柳川の神妙な面持ちに少し緊張気味に菊池も頷いた。

 

「スロットで生活してるヤツらにとったら美味しい台や美味しい店は当然取り合いなわけだよ。だからどんな汚い手も使ってくるし、小競り合いや喧嘩なんか普通にある。」

 

菊池はこの時は驚きを隠せなかった。

それまではただ楽しいだけで良いと思って遊んでいるつもりのスロットだったが、スロプロなんだと自覚したスロッター達の間では様々なことが起こっているのだと。

 

事実この時代には年収1000万円を超えるスロッターが各地域に数人はいた時代。

【スロットで食う】というのは、それは無限にある金の成る木からもぎ取るといった甘い話ではなく、己の足を使って森を見つけるか林を見つけるか、あるいは1本の大木を探し出すかし、時に苗木から樹木を育てるかのような労力をかけてやっと甘い果実を口にできる、というような話なのだ。

甘い香りには多くの者が群がる。それは自然界とてスロット界とて同じこと。

 

群雄割拠の時代を渡り歩く、言わば一流軍師柳川の予感は、当然の如く的中することとなる。

 

第20話へ続く↓↓↓

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