燃やせ エンタメ魂

パーフェクトヒューマンを演じ続ける男のブログ

エンタメ魂33

徒歩圏内を少し拡大して大久保駅近くのホールへちょくちょく顔を出しはじめた菊池は、そのホールに「あること」を感じていた。

それは他のホールとは明らかに違う雰囲気で、一言で言えば「異世界」。

まるで日本ではないような独特な空気だった。

それもそのはず、来店客のほとんどが韓国人。当然会話もハングル語を用いていた。

その為か、ライバルとなるようなプロ集団やスロプロも見当たらず、その分いわゆる出玉感もなかった。

 

だが、その中にあってジャグラーコーナーは

「連日クレOFFイベント開催中」

と書いてあり、

「クレOFF=海老」

と、海物語の海老の図柄が示されていた。

 

パチンコ海物語シリーズでは海老=5の図柄。確認こそ出来ないがそう謳っている。

だが、チラホラいる客がそれを理解し、狙っているようには見えなかった。なぜなら皆、それよりも雑談することに花を咲かせていたからだ。

 

菊池は考えた。

 

(人(ライバル)がいないのは確かだ。設定がもし本当に入っているなら…しかしジャグラーか…俺はAタイプなんかコツコツ打ってられるのか…?)

 

 

【スロプロ】とは、スロットで稼げる人のことを言う。

プロの定義は各種目、競技を問わず、その技量やそれに付随する魅力がその他の競技者や一般ユーザーより秀でることで稼いでいける者を指す。

つまり、うっすらとハイエナで稼ぎをあげているだけのこの時の菊池には、それを語る資格はなかった。

 

プロと謳うなら稼がねば。

 

若かりし頃の菊池はこういった意識がすこぶる強く、そういった意味ではとても尖っていて、琴が下手な者を愚者と排除し、弾けることが偉いといった「人としての傲り」が強かった。

これは歳を重ねるとともに穏やかな考えへと変貌を遂げていくが、こうした間違った悪しき考えは思いのほかどの世界にも根深く、現在麻雀の世界で音楽や番組のプロデューサーとしても活動している菊池は

「麻雀が下手=人としても下」

という考えの人間の多さに落胆している。

「麻雀が下手でも決して人として劣っている訳では無い」ということを声を大にして言いたいが、2005年、この時の菊池はまだ麻雀には出会っていなかった。

第34話へ続く↓↓↓

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