【スパイダーマン2】の導入からおよそ4ヶ月。
ついにまたハイスペック機と呼べる機種がホールデビューした。
【科学忍者隊ガッチャマン】だ。
同色BIGのあとには500ゲームのARTがついてくる。その他150ゲームのARTがついてくるBIG、REGも搭載されていて、ARTの純増は1ゲームあたり0.8枚。
なにが凄いかと言えば、6だけ別格で「わかりやすい」のだ。
今の時代のように6確定画面などはなかったが、500ゲームのARTが付いてくる同色BIGの確率が設定1で1/2114なのに対して設定6だと1/655。
また、ARTのつかないBIGボーナスの確率も設定1だと1/809なのに対して設定6では1/3120。
つまり高設定投入イベントにて朝イチBIGを引き、それが同色ならばガッツポーズ。ARTのつかないBIGならば絶望の彼方へいくというわかり易さなのだ。続けざま2発ダメBIGだった場合はもう6は諦めるしかないだろう。
ただし、難点は全てのBIGの合算は1/350ほど。REGと合算したとて1/270から1/300。とにかく重たいのだ。そのため6をツモッてもボーナスが引けないということがしばしば起こる。かつてこんな出来事があった。
「おつかれー!ガッチャマンの6をツモったのはあなたですかー??」
と演奏の仕事終わりに地元のホールへ立ち寄った菊池は、2018年現在外務省で働く当時ニートの女の子(https://www.entamedamashii.com/entry/2018/11/02/235301)
から
「ガッチャマンの6ツモったけど出ない」
というメールが来たことで様子を見に来ていた。
確かにボーナスは同色を中心としたARTのつくボーナスばかりを引いており、6を店自体が使っていたことからほぼ間違いなく6であろうこの台が、なぜ出ていないのか。
それはARTのほとんどをREGに潰されていたからだ。
そして菊池が駆けつけた時には、やっとの思いで入れた500ゲームのARTを、今度は何も引けずに完走しようとしている手前であった。
「きくっち〜助けて〜」
と泣きそうになりながら480ゲームを消化したARTに菊池を座らせた。
「おけおけ、任せて。いいかい?ガッチャマンで当たる時はどんな演出が出る?」
「誰だ誰だ誰だでしょ?」
「そう。ただ敵が通路を走ってるのを当たらないなぁ〜って眺めててもダメなんだよ。誰だ!誰だ!誰だぁ〜!!ってイメージすることが大切だよ」
「う、うん…」
はぁ?こいつ何言ってんだ?という顔で菊池の顔を見ながら相槌を打った女の子だったが、菊池が打ち出して数ゲーム。
シューンという効果音とともレバーで画面がブラックアウトし、第一停止。
「誰だっ」
第二停止。
「誰だぁっ」
単独ボーナスしか搭載してない科学忍者隊ガッチャマンでは、この演出発生時は直接ボーナスを狙うことができる。
「誰だぁぁあ〜」の第三停止で見事、青7同色を揃えてみせ、「さぁこっから盛り返そう!」とわずか数ゲームの代行を終えたのだった。
5号機デビューから1年半。
各メーカーの開発チームの閃き、そしてホールの普及努力によって5号機はついに、ハイスペック全盛期を迎える。
第58話へ続く↓↓↓